抗うつ剤投与はインプラントの成功率を下げる。

McGill University(マギル大学)の発表

2014年9月11日(現地時間)、マギル大学(カナダ モントリオール)は、抗うつ剤を飲んでいる人では飲んでいる人に比べて、歯科用インプラントの失敗率が2倍に及んでいることを発表。なお、この研究はJournal of Dental Researchに掲載されています。

(画像はプレスリリースより)

今回問題になった抗うつ剤は選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)。骨折の危険性をあげることが報告されているので、今回の研究を検討したとのこと。

研究内容

2013年から6年間さかのぼって歯科インプラントの記録を検討する後ろ向きの疫学調査によって検討が行われました。インプラントを実施した後、3から6か月のフォローアップを行いました。

SSRIを飲んでいない患者439人で、インプラントの失敗は38例でした。一方SSRIを飲んでいた患者51例中、インプラントの失敗は10例でした。ハザード比は6.28、95%信頼区間1.25~31.61、p=0.03)という結果でした。

SSRI以外にはインプラントの直径が4mm以下、喫煙習慣でインプラントの失敗率が高くなる危険性増える可能性を示唆しました。

今後、前向き試験を行う必要がありますが、SRRIを飲んでいる場合にはインプラント手術を受けることに関して慎重に検討する必要があるとしています。

▼外部リンク

マギル大学 プレスリリース
http://www.mcgill.ca/channels/news/

文献
http://jdr.sagepub.com/content/early/2014/08/26/