虫歯予防?胃腸の問題? ガムのプラス面・マイナス面 

ガムを嚙むことは体にとって害になるのか

ある人は空腹を紛らすために。ある人は集中力を高めるために。またある人は虫歯予防のために。人は様々な理由からガムを嚙む。

実際、ガムを嚙むことは体にとって害になるのだろうか。米消化器学会(AGA)の秘書会計役J・サマー・ベル(J. Sumner Bell)氏がこれについて意見を述べている。

(写真はイメージです)

ガムが及ぼす身体への影響

ガムを口の中に入れると、脳は食物の消化過程に備えた働きをするよう指令を出す。実際には、ガムは咀嚼はされても食物として体の中に入っていかないが、胃は胃酸を分泌させようとする。その結果、体のシステムに混乱が起こってしまう。

また、砂糖入りのガムは虫歯の原因にもなり得るため推奨されないが、かといってノンシュガーガムの甘味料に使われるソルビトールは非吸収性の炭水化物で、胃腸の問題にもつながる可能性があるという。

ガムが空腹を紛らわせダイエットにも効果があるというガム業界の主張は、まだ証明されてはいないようだ。ガムを嚙む行為が満腹感を得られる場合もあるようだが、逆に空腹感を高める可能性もあるとベル氏は考える。

さらに、顎に問題のある人は、ガムを嚙むことによって顎関節症を悪化させる場合もあり、青年の偏頭痛と関係があるという新しい研究結果まである。

ガムを嚙むことのメリットとは

スポーツ選手に代表されるように、仕事中にガムを嚙むと認識機能を高めることはよく知られている。ベル氏は、彼自身がゴルフをする時にガムを嚙むと少しばかり上手くなると言っている。妻によれば考えすぎだとのことだが。

また同氏は、嚙むべき時として、ノンシュガーガムを食後に嚙むことを勧めている。唾液が歯をきれいにする上に、甘党を満足させることができるかもしれない、と。しかし、ガムが消化過程を助けることは証明されていないと述べた。

▼外部リンク

ウォールストリート・ジャーナル
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