紫外線照射でインプラント治療を向上

治癒期間を半分に縮める

ウシオ電機株式会社は11月30日より、世界初となるインプラント用紫外線照射装置「TheraBeam(R) SuperOsseo」(スーパーオッセオ)を販売する、と発表した。

(画像はニュースリリースより)

この装置は、インプラント用のチタン製人工歯根の表面に紫外線を照射し、活性化させる、という機能を持つ。

これにより、インプラントと骨との接合能力を約3倍以上強化させることができる上、平均6カ月程度必要と言われる治癒期間を、約半分の3カ月に短縮できる。

この製品は、欧州域内32カ国で販売開始し、2014年度中には、米国での販売を開始するなど、徐々に販売網を広げる予定。

インプラントの結合能力を高める

チタンは骨細胞と結合しやすい性質がある。その性質を利用し、チタン製の人工歯根をあごの骨に埋め込み、チタンが骨細胞と結合することによって、歯を復元する、というのがインプラント治療である。

しかし、製造後、時間経過とともに人工歯根に炭素化合物が付着し、表面が劣化してしまう。その結果、チタンの骨細胞との接合能力が弱まる。

しかし、特定の紫外線を照射すると、この炭素化合物が除去され、結合能力が改善されることが研究によって明らかになった。

今回開発された、独自のUV光源を搭載したインプラント用紫外線照射装置である「スーパーオッセオ」を使用すると、劣化したインプラントの表面を製造直後の状態まで復元し、接合能力が向上することが分かった。

▼外部リンク

ウシオ電機株式会社 ニュースリリース
http://www.ushio.co.jp/jp/NEWS/products/