欧州人の3人に1人が「酸蝕歯」
グラクソ・スミスクライン株式会社は、国際歯科連盟(FDI)が発表した「酸蝕歯」に関する調査を報告した。
「酸蝕歯」とは、飲食物の酸により、歯のエナメル質がやわらかくなって、溶けやすくなったり、削れやすくなったりすること。この「酸蝕歯」に関する調査は、同社の支援により行われたもので、欧州7カ国の18歳から35歳の男女が対象となった。
それによると、調査に応じた人の3人に1人が「酸蝕歯」であり、年齢を重ねるにつれ、エナメル質の摩耗が進むという結果が出た。
また、酸性度の高い食事を多く摂る人ほど、エナメル質の摩耗が進んでいることも分かった。
酸を含む食品の一つには果物が挙げられるが、1日2回果物を食べるだけでも、エナメル質へのリスクが上がるという結果も出た。
日本人でも4人に1人が「酸蝕歯」
また、同社は欧州各国の調査だけでなく、2013年10月に開催された日本歯科保存学会において発表された、日本初の「酸蝕歯」に関する調査も報告した。
この調査では、調査対象者の4人に1人が「酸蝕歯」という結果が出た。また、年齢別では10代から20代の対象者の約30%が罹患していることが分かった。
また、部位別に見ると、下顎の前歯部分にエナメル質の摩耗が多く見られた。
現在日本では、虫歯予防の普及などにより、残存歯数は増加傾向にあるが、この「酸蝕歯」が新たな問題となっている。
そのため、虫歯予防だけでなく、歯がもろくなる、薄くなる、透けて見える、といった初期症状が見られた場合、歯科医に相談して治療することが重要である。
▼外部リンク
グラクソ・スミスクライン株式会社 プレスリリース
http://prtimes.jp/main/html/rd/
グラクソ・スミスクライン株式会社 ホームページ
http://glaxosmithkline.co.jp/