岡山大学、歯周病の原因は特定の細菌の存在であることが判明

歯周病リスク因子に特定の細菌が関係

国立大学法人岡山大学は8月12日、京都府立医科大学・名古屋大学・理化学研究所との共同研究グループが歯周病リスク因子には特定の細菌が関係しており、歯周病原細菌の存在が遺伝子多型よりリスクが高い可能性を世界で初めて明らかにしたと発表した。

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特定の細菌の存在が原因

歯周病は、歯を失う主な原因の一つでQOL(生活の質)の低下や糖尿病・腎臓病・アルツハイマー型認知症など様々な疾患に関係する。

歯周病の原因は、プラーク(歯の汚れ)であり500種類以上の細菌の集まり細菌叢である。歯周病患者と健常者では、プラーク内の細菌の多様性が異なることが判明しているものの多くのリスクファクターを同時に評価した研究があまりない。

共同研究グループは、歯周病群11名と健常群11名から採取した唾液より口腔内細菌叢を、血液より遺伝子多型を分析し口腔内細菌叢の多様性の違いと遺伝子多型の違いを比較評価した。

その結果、歯周病群は健常群と比較して特定の細菌(Porphyromonas gingivalis,Lactobacillaceae属,Desulfobulbaceae属)の割合が高く、遺伝子多型の相違はなかった。したがって歯周病に及ぼす影響は、遺伝子多型よりも特定の細菌の存在が大きいことを示唆している。

歯周病予防には、特定の細菌(Porphyromonas gingivalis、Lactobacillaceae属、Desulfobulbaceae属)の存在を評価することが重要である。

(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク

岡山大学のプレスリリース
https://prtimes.jp/000000220.000072793.html

別掲
https://www.okayama-u.ac.jp/