むし歯菌を原因とする根尖性歯周炎による顎骨破壊の抑制に成功

むし歯による顎骨破壊の抑制に成功

東北大学・新潟大学・神奈川歯科大学の共同研究チームは2月5日、むし歯による顎骨破壊の原因を解明し顎骨破壊の抑制に成功したと発表した。

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CXCR3拮抗薬投与で抑制

むし歯が原因で発生する根尖性歯周炎は、顎骨破壊を引き起こす。その治療は、歯の内部の清掃や顎骨破壊された部分の摘出手術で処置するが、うまくいかない場合は抜歯する。根尖性歯周炎を原因とする抜歯は、全体の21%を占めているとのこと。

共同研究チームは、根尖性歯周炎モデル動物を用いて実験を行った。その結果、炎症を悪化させるケモカインであるCXCL9が、免疫細胞を活性化し破骨細胞を活性化する炎症性サイトカインを分泌することで、顎骨の破壊を促進していることを発見した。

そして、CXCL9の働きを阻害する薬剤CXCR3拮抗薬を投与したモデル動物グループと投与していないグループを比較したところ、投与したグループに顎骨破壊の抑制効果があった。

同研究成果は、根尖性歯周炎による抜歯を回避する新しい歯科治療、整形外科領域における骨破壊の抑制治療技術の開発に貢献することが期待されるとのこと。

(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク

東北大学のプレスリリース
https://www.tohoku.ac.jp/

別掲
https://www.tohoku.ac.jp/