木津歯科、国内初!インプラント治療に脂肪幹細胞を用いた「再生医療」を適用

脂肪幹細胞をインプラント治療に応用

医療法人社団木津歯科オーラル&マキシロフェイシャルケアクリニック横浜は6月27日、形成外科医と医科歯科連携を行い、患者本人の脂肪幹細胞を用いた欠損歯補綴治療(骨増生)を開始し、国内初のインプラント(人工歯根)治療に応用した、と発表した。

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患者の腹部から自己脂肪幹細胞を採取し骨増生

歯科医療においても医科歯科連携により、脂肪幹細胞を用いた再生医療が期待されている。骨再生の分野では、幹細胞移植が成果を上げている。

脂肪幹細胞は、密度が大きく人体から低侵襲で比較的取り出しやすく自己複製能・増殖能が高い。また、人工骨と比べ、人体への親和性が高く治療期間も短いため、患者の生活の質向上につながる。

今回の患者は咀嚼障害で上顎全体に重度の骨萎縮があり、歯科インプラントを適用するためには顎の全部に骨増生術を行う必要があった。当初は移植骨による骨増生を検討したが、患者には高侵襲であるため自己脂肪幹細胞(ADRCs)を用いた細胞治療を行った。

形成外科医が、全身麻酔の患者の腹部を吸引して脂肪組織を採取。190gの脂肪を遠心分離器にかけ、ADRCsを含む細胞懸濁液を採取した。

次に、骨補填材の成分であるβ-リン酸三カルシウム(β-TCP)をADRCsと混和させた移植片で上顎洞底挙上の骨増生術を行った。同様に、上顎前歯部に炭酸アパタイト(CO3Ap)を混和させた移植片により骨増生を行った。この方法により、インプラントの土台を作った。

手術時間は約3時間15分で、術後の経過は良好とのこと。同クリニックでは、脂肪幹細胞を用いた歯科の再生治療は3例目。

(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク

医療法人社団木津歯科のプレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000046279.html