歯茎の加齢抑制にコエンザイムQ10が効果

歯茎の加齢を抑える

岡山大学大学院予防歯科学分野の森田学教授ら研究グループが歯茎に還元型コエンザイムQ10を塗ると歯茎の加齢変化を抑制することを突きとめた。

ラットの1つの群に抗酸化物質の還元型コエンザイムQ10(rCoQ10)を含んだ軟膏を歯茎に塗布し、もう1群にはrCoQ10を含まない軟膏を2カ月間塗布した。するとrCoQ10を塗布したラットの歯茎は酸化ストレスが抑えられていることがわかった。また歯茎の骨吸収を促進させる細胞でもrCoQ10を塗布した方が骨吸収は少なくなっていた。

これまでの研究で骨吸収を含む加齢変化には酸化ストレスが関与することが証明されている。つまり、rCoQ10を歯茎に塗布すると酸化ストレスが抑制され、結果として加齢に伴う骨吸収も抑えると考えられる。

コエンザイムの抗酸化作用

コエンザイムQ10は皮膚に対する抗加齢効果が知られている。今回の研究で、歯茎の抗酸化力を高め歯茎の加齢変化の抑制に効果的であることが明らかになった。歯茎における抗酸化作用が期待できることから、コエンザイムQ10を応用した口腔ケア用品で歯茎のアンチエイジングが可能になると見込まれている。

研究成果は米国の歯学系科学雑誌『Journal of Dental Research』の電子版の5月21日号に掲載された。

▼外部リンク

岡山大学プレスリリース
http://www.okayama-u.ac.jp/