大腸がん組織と唾液に共通した菌株の存在を発見
協同乳業株式会社は6月27日、横浜市立大学との共同研究で、大腸がん患者の4割以上に大腸がん組織と唾液に共通したF.nucleatum菌株が存在していることを発見した、と発表した。
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患者14名6名、同一のF.ucleatumが存在
大腸がんは、「2018年のがん統計予測」(国立がん研究センター)において、部位別がん罹患数予測で男女合計第1位、部位別がん死亡数予測で男女合計第2位となり、対策が急務だ。
大腸がんの研究では、F.nucleatumが大腸がんの増悪化に関与する報告例が増加している。しかし、F.nucleatumは従来ヒトの腸内からは検出さないことが多く、感染源が不明であった。
そこで、大腸がん患者14名から採取した大腸がん組織および唾液検体を、F.nucleatum選択培地にて培養し、計1,351個の分離菌を解析した。
その結果、大腸がん組織と唾液の両方からF.ucleatumが検出された患者は、57%にあたる8名だった。したがって、F.ucleatumの感染源は口腔内環境に由来すると考えられる。
8名の検体から分離されたF.nucleatumを菌株レベルで解析した結果、8名中6名に、大腸がん組織と唾液の両方から同一の菌株が検出された。
この結果は、口腔内F.nucleatumが大腸がん悪化に関与していることを強く示唆している。
今回の研究成果により、大腸がんの新たな治療法、予防法、リスク評価などに発展する可能性があるとのこと。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
協同乳業株式会社のニュースリリース
http://www.lkm512.com/contents/20180627.pdf