福島医大ら歯周病治療に役立つ骨再生膜の薬事承認取得

欠損した骨を再生させるチタン製骨再生膜薬事承認

平成28年9月28日、歯周病の1つである歯槽膿漏の治療においてインプラントを可能とするため、歯槽骨や顎骨の再生を促す医療機器骨再生膜の薬事承認を取得したと、福島医大ら研究チームが発表した。

なお、これは福島県立医大や東北大学また医療機器商社モリタ等5者を構成員とする、グループにより開発された。また、発売開始は平成29年1月を予定されている。

東北大大学院歯学研究科より先行研究を引き継ぎ

歯を失う原因は様々にあるが、その1つに歯周病の類いである歯槽膿漏が挙げられる。これは進行すると歯を脱落させ、それにより入れ歯やインプラントといった義歯で補う必要を生じさせるのだ。

だが、この症例に置いて歯を支える歯槽骨や顎骨にまで影響が及んでいる場合、とりわけインプラント治療を行うことが出来なくなる。

そこで今回薬事承認された骨再生膜によって、それら関連骨を再生させることでインプラント治療が行えるようになるのだ。

細菌の侵入を防ぎ栄養分のみを取り込む

今回薬事承認された骨再生膜、正式名称骨再生誘導用メンブレン「Tiハニカムメンブレン」は、厚さ20ミクロンの純チタン膜で従来品に比べ強度や栄養透過性が高い特徴がある。

よって従来と比べさらに細菌の侵入を防ぎつつ、骨再生に必要な栄養分のみを取り入れられ得るため、高い骨再生の促進が望めるのだ。

加えて当該商品は林精器製造により製造され、モリタによって販売される。

▼外部リンク

「Ti ハニカムメンブレン」国内製造販売承認取得について
http://www.fmu.ac.jp/