広島大・細見准教授らが解明
広島大学大学院・細見 直永診療准教授らの研究グループは、歯周炎が動脈硬化・脳卒中を引き起こす可能性を示した。
歯茎の健康から身体全体の健康を推進する団体『オーラルプロテクト コンソーシアム』は2日、この研究データをWEBサイトに格納すると発表した。
研究概要
研究グループは、脳卒中患者132名とそうではない77名の血液から、歯周病菌に対する抗体の量(抗体価)を調べた。
すると脂質異常症、心室細動、頚動脈アテローム性動脈硬化がある人は、血液中の歯周病菌の抗体価が有意に高かった。また女性よりも男性、飲酒習慣のない人よりある人の方が、抗体価が有意に高かった。
つまりこれらの脳卒中の危険因子を持つ人は、歯周病菌に感染したことがあるということである。なお海外の研究では、歯周病患者は、そうでない人に比べて、脳卒中発症リスクが1.48倍という結果も出ている。
脳卒中の患者は117万人
脳卒中は日本人の死因第3位の病気である。厚生労働省調べによれば、平成26年の患者数は117万人にのぼる。
要介護になる最大の要因とされており、寝たきり高齢者の3割、要介護者の2割が脳卒中患者であり、その医療費は年間1兆円を超える。今後、超高齢化社会を迎えるにあたって、脳卒中患者はさらに増えるとみられている。
▼外部リンク
オーラルプロテクト コンソーシアム プレスリリース
https://www.atpress.ne.jp/news/111105
オーラルプロテクト コンソーシアム
http://www.oralprotect.jp/index.html