歯の神経再生治療、世界初の臨床研究へ

虫歯治療、幹細胞移植による新たな可能性

重度の虫歯治療で歯の神経(歯髄)を抜いたあとに、親知らずなどの歯髄の幹細胞を移植して再生する臨床研究が、今月にも開始されることを、20日の読売新聞(電子版)が伝えた。世界で初めてとなる今回の臨床研究は、国立長寿医療研究センター中島美砂子部長のグループが、愛知学院大学歯学部を共同研究機関として行う。

数ヶ月で歯髄の再生を期待

重症の虫歯については、歯髄を取り除いて、金属などの詰め物をするのが一般的な治療となっている。神経を抜くので、治療後は痛みを感じなくなるが、その反面、虫歯の再発に気づきにくくなるという難点を抱えてきた。手遅れになると、破折(はせつ:歯が割れたり欠けたりすること)を起こしたり、抜歯に至る場合もある。

臨床研究では、患者5人について、親知らずなどの不要な歯の歯髄から幹細胞を採取し、約6週間培養した後、歯髄を抜いた虫歯に幹細胞、歯髄再生を促す薬剤などを注入する。イヌを使った実験では既に、2ヵ月後に歯髄が回復し機能することが確認されており、ヒトの場合は、成功すれば数ヶ月で歯髄が再生すると考えられている。

▼外部リンク

読売新聞
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp

独立行政法人 国立長寿医療研究センター
http://www.ncgg.go.jp/research/index.html

厚生労働省(臨床研究の実施申請に対する審査結果)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/