削らない治療で虫歯予防
オーストラリアのシドニー大学は、12月7日、歯の治療時に削らずに穴を作らない治療法を用いることで、虫歯を事前に予防することができるという研究結果を発表した。
同大学が行った7年間に及ぶ調査によると、歯に詰め物を行う治療は、ここ数年で30~50パーセントに減っている。
これは、予防歯科が浸透してきた結果だ。
虫歯はゆっくりと進行することが判明
長い間、虫歯は、急速に症状が進行することから、早期発見が大事で、侵食された部分を削り取り、詰め物をする治療が最良の治療と信じられてきた。
しかしながら、50年以上に及ぶ研究の結果、虫歯は必ずしも急速に進行せず、想定していたスピードよりも遅いことが判明した。
例えば、歯の外の部分にあたるエナメル質から内部へ到達するまでは、4~8年要する。
よって、初期の虫歯が発見されてから、詰め物が必要な段階になるまでに、多くの時間があることがわかった。
虫歯の治療には、詰め物は必要ない
さらに、虫歯の治療において、歯の被せものや詰め物は必要ではないこと多くのケースにおいて明らかになった。
この研究結果の発表により、これまで歯科医が行ってきた虫歯の治療方針は大きく変わることが予想される。
オーストラリア国内では、従来の歯科治療について見直しが行われ、変更せざるを得ない。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
シドニー大学 ニュースリリース
http://sydney.edu.au/