アラバマ州最高裁判所は6月5日、歯のホワイトニング施術は、ライセンスを受けた歯科医によってのみ実行することができる、という下級裁判所の判決を支持した。
ノースカロライナ州のキース・ウェストファル氏、アラバマのジョイス・オズボーン・ウィルソン氏は、歯のホワイトニング製品を販売し、アラバマ州で自社製品を提供するため、ジェファーソン郡裁判所で歯科審査アラバマ会を提訴していた。
歯科医ではない2人は、「歯科医のみに歯のホワイトニングを制限する州の法律は、競争から歯科医を保護するためのものであり、違憲である」と主張。
さらに「法律によって消費者は、ライセンスを受けた開業医による歯のホワイトニング施術のみしか選択肢がないため、非常に高い価格を支払うことを余儀なくされている」とも述べた。
ジェファーソン郡裁判所のエリザベス・A・フレンチ裁判所は、昨年10月の裁判で、歯のホワイトニング製品には過酸化水素が含まれており、使用法によって健康上のリスクが発生する可能性を強調。
消費者の健康を保護するため、歯科医以外の施術に制限があるべきとしていた。
今回のアラバマ州最高裁判所による判決は、歯科医ライセンスの下に施術を制限する法律について、ホワイトニングの公衆衛生への影響を考慮したもので、州憲法によるプロセスの保護に違反していない、として下級裁判所の判決を支持したものだ。
ホワイトニング製品の販売を規定することについて、バージニア州を拠点とする急進的自由主義グループ“Institute for Justice”のポール・シャーマン上級弁護士は、裁判所の判決を批判。
とする声明を発表した。
今年2月、米国連邦裁判所は、「低価格の歯のホワイトニングサービスを規定したノースカロライナの州法は、不公平な競争に対する連邦のトラスト禁止法に違反する」と判決を下している。
新しいサービスを提供し、新しい雇用を作るビジネスをアラバマに拡大したいとする原告ウェストファル氏も、先の米国最高裁の判決に照らせば、州法が製品販売を規制することを支持したアラバマ州最高裁判決は、不当であると改めて批判した。
アメリカの難しい司法制度のもと、別の州ではあるが、「州法によるホワイトニング製品の販売規制は連邦法に違反する」とされたことで、アラバマ州においても、実質的には有効性の薄い判決となりそうだ。
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