2015年2月17日、インターネット上に、閉塞性睡眠時無呼吸と、いびきを持つ子ども(3-9歳)の口腔健康状態についての調査結果が公表された。サウジアラビア歯科大学のアルハマッド氏らの研究だ。
結果として言えば、いびきをかく子たちの群の方が、口内環境は良かった。同研究では子ども(3-9歳)が閉塞性睡眠時無呼吸と、いびきを持つ場合、虫歯などをどれだけ持っているのかを調査したが、結果として対象の子どもの有病虫歯率は47%、いびきの無い子どものグループは83%の虫歯などを持っていた。
また、プラークの沈着は、いびきのある子たちの群で(0.78プラスマイナス0.57)健康群で(1.09プラスマイナス0.3)と、いびきのある子たちの方が少ない結果に。
大人の状態を鑑みるに、本来は逆の結果が出ると考えやすいが、子どもに関しては別のようである。何にせよ、閉塞性睡眠時無呼吸といびきに苦しむ小さな子どもたちが健康な子とは異なる口腔の健康状態を持っていることが明らかになった。
虫歯、歯垢の沈着、歯肉炎、より良い口腔状態を持っているのはどうしてなのか、その要因の解明をして欲しいところである。
今回の論文は例外であるが、一般に口を開けて寝ることは、風邪を引きやすくなるなどデメリットが大きいとされる。それだけでなく唾液が蒸発してしまうため、虫歯などの口腔環境の影響が強く出ることは知られている。
口を閉じて眠れるテープなどが市販化されるほどであり、いびきの癖がある人は、無呼吸や肥満などの問題を抱えている場合もあるので、虫歯に限らず改善していく必要があることに変わりは無いだろう。
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▼外部リンク
PubMed アブストラクト
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25685971