より安全にインプラント治療中管理が可能に
2015年2月18日、中国北京大学病院の口腔病学研究チームの漢氏らが、インプラントの治癒初期段階(4週間)において、インプラントの安定性指標ISQ値との相関を確かめモニターする方法を発表した。
インプラント溝滲出液内のオステオプロテゲリン(OPG)のレベルを確認することにより、治癒レベルをモニターできるというもの。
オステオプロテゲリン(OPG)とは骨芽細胞,線維芽細胞,肝細胞など多様な細胞から産生される破骨細胞分化抑制因子のことだ。
同報告により、インプラントが安定するまでの間、確実なモニターをする選択肢が増え、インプラントがすぐに外れるなどの失敗を減らせることになる。
研究方法
反響頻度分析(RFA)という手法を用いて、インプラント溝滲出液内のオステオプロテゲリン(OPG)と相関する核内因子κB(免疫反応に関わるDNAの転写因子で、活性化すると炎症反応などの亢進がみられる)の受容体活性のレベルを調べたところ、どちらも一定の水準で推移していた。
より細かい方法でモニター
ISQ値はインプラント周囲の骨の高さや質、骨とインプラントの結合力によって変化し、指標として使用されるが、相関のあるOPGと核内因子κBのレベルを細かく監視することで、より安定しているかを計ることが出来る。
インプラントは技術レベルの高い施術、リスク管理が出来ないと、外れる、嚙み合わせが悪い、炎症を起こすなどの問題がある。最新の情報を常に仕入れ、かつレベルの高い歯科選びをするようにしたい。
(画像はPubMed HPより)
▼外部リンク
NCBI PubMed アブストラクト
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25686326